子犬を購入するには、ペットショップから買うかブリーダーから買うかの二通りがありますが、どちらにも優れている点があります。
これからずっと一緒に暮らしていくのですから、良心的な販売者を見極めることが大切です。
赤ちゃんを産ませてもいいのかを決めておきましょう
わんちゃんを飼う前に、赤ちゃんを産ませてもいいのかをあらかじめ考えておくことが大切です。
なぜなら、安易な繁殖は不幸な子犬を生み出してしまう場合があるからです。
繁殖を視野に入れているのであれば、しっかりとした血統のワンちゃんを選びましょう。
そして遺伝的な病気を持っていないワンちゃんを選ぶことも大切です。
遺伝的な病気は赤ちゃんにも遺伝します。
不幸なワンちゃんを増やさないためにも、こういった情報を隠蔽しない良心的な販売者から購入しましょう。
ショップとブリーダーはどっちがいいの?
どの業界でも悪徳業者は存在しています。
つまり、ショップでもブリーダーでもどちらにも悪徳業者は存在しているのです。
だから、一概にどちらがいいとは言い切れないのです。
ペット販売の流通経路をご存知ですか?
日本におけるペット販売の流通経路は図のような3つのルートになっています。
大多数はAのペットショップによる店頭販売で、全体の80%にのぼります。
そして注目してほしいのは、図中の数字です。
この数字は平成15年度の環境省がまとめたデータで、
ブリーダーが出生させた子犬の数が97800頭で、販売市場に出されたのが88900頭という事が分かります。
なぜ数が減っているのかというと、出生後から市場に出るまでに死亡してしまったり、ブリーダーが繁殖用などとして市場に出さなかった子犬がいるからです。
そして市場に出された子犬の数は88900頭なのですが、実際に販売された子犬の数は77000頭となっています。
ここでまた11900頭減っています。この11900頭はどこへ行ってしまったのでしょうか?
この11900頭のほとんどは、市場に出た後販売される前に感染症で死亡してしまっているのです。
感染症というのは、ストレスや体調不良で発症してしまうことがほとんどです。
そして一頭が感染症を発症すると、周りの子犬たちも次々と感染症を発症してしまうのです。
感染症には潜伏期間があるため、潜伏期間中に多くの子犬たちが集まっている場所にいたことがあったりすると、その場所にいた子犬たち全部が感染症を発症してしまう可能性があるのです。
ショップでは仕入れの段階で子犬が感染症であるかどうかは確認することが出来ません。
万が一、感染症にかかっている子犬を仕入れてしまった場合、店頭にいる他の子犬全てが感染症を発症して全滅してしまう場合もあります。
ショップの営業時間は年々伸びていく傾向があり、店頭にいる子犬たちのストレスは大きくなっていき、感染症を発症しやすい環境になってきています。
子犬を購入するときに大切なことは、このような感染症にかかっていない子犬を購入することです。
引き渡し後に死亡事故などの事例がないかどうかを下調べしたり、
万が一、購入後に感染症で亡くなった場合に適切な対応をとってくれるブリーダーさんやショップを選択しましょう。
インターネットで購入しても大丈夫?
最近はインターネットで子犬を販売するショップやブリーダーが増えてきましたが、ネットで購入しても大丈夫なのでしょうか?
ネットでの購入では様々なトラブルが報告されています。
・写真とは違う犬が送られてきた。
・代金を支払ったのに犬が送られてこない。
・病気を持った犬だった。
・すぐに死亡してしまった。
など・・・
平成25年に新しい法律が施行されました。
動物の愛護及び管理に関する法律(平成二五年六月一二日法律第三八号)
(販売に際しての情報提供の方法等)
第二十一条の四 第一種動物取扱業者のうち犬、猫その他の環境省令で定める動物の販売を業として営む者は、当該動物を販売する場合には、あらかじめ、当該動物を購入しようとする者(第一種動物取扱業者を除く。)に対し、当該販売に係る動物の現在の状態を直接見せるとともに、対面(対面によることが困難な場合として環境省令で定める場合には、対面に相当する方法として環境省令で定めるものを含む。)により書面又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)を用いて当該動物の飼養又は保管の方法、生年月日、当該動物に係る繁殖を行つた者の氏名その他の適正な飼養又は保管のために必要な情報として環境省令で定めるものを提供しなければならない。
この法律で、インターネットでの販売でも実際に子犬を見せたうえでないと販売できないことになっています。
にもかかわらず、写真や動画などだけで販売をしている業者は、法律を守らない悪徳業者である可能性が高いといえます。
インターネットで子犬を見つけても、必ず出向いて実際の子犬に直接会い、どのようなわんちゃんかを確認することが大切です。
ブリーダーさんであれば、繁殖環境なども実際に見ることが出来るので、安心です。